2016年7月8日金曜日

☆' 魂の鋼


仕事柄、刃物を扱う事が多い

色んな刃物が有るが、鑿(ノミ)、鉋(カンナ)等の鋼は

人が、人間が、丹精凝らして仕上げた物。

打った人の魂が籠っていると思っている

日本の刃物は大きく三つに分類されている

何も見ないで記憶だけで書いてるから間違い有るかも知れないが

黄紙、白紙、青紙

黄色はあまり聞かないが白、青はそれぞれ白鋼、青鋼、等とも呼ぶ

玉鋼やたたら吹き等の話になると長くなるので割愛

ほぼ独断場になっている日立が精製しているのが安来鋼

中国地方(安来)の不純物の少ない砂鉄から生まれた事で安来鋼と

今では流石に砂鉄からでは無いようだが、

極少数、日本刀の集まりなんかでは実際に砂鉄から作ったりしてる様だ

大元のSK材から不純物を取り除いた物が黄紙二号

炭素を取り除くと黄紙三号、靭性が増す

黄紙二号から更に不純物を取り除くと白紙二号

炭素を取り除くと白紙三号

炭素を多くすると白紙一号、硬さが増す

白紙二号にクロムとタングステンを添加したものが青紙二号、硬さが増す

炭素を増加すると青紙一号

青一号を更にクロムとタングステンを増加したものが青紙スーパー

包丁などは白鋼が多い、うち等大工の刃物は青鋼が多い

切れ味は切る物によっても判断は変わると思うが、

切れ味その物は白であれば充分だと思う

青は硬いが故に研ぎも難しくなる

青の方が楽だと言う声も有るが、

セラミック砥石が普及したからと言う事でないかと思っている

叩く大工仕事故に硬さが必要で青鋼なんだと思う


講釈語ってはいるが

鑿も鉋も有名な鍛冶氏が打った物などは持ち合わせていない

叩き鑿組、と白紙の追い入れ鑿数本

青鋼の負い入れ鑿10本組が2セット

鉋は青鋼で3本、何でも用一本と荒、仕上が一本づつ

仕上と言っても、以前、削ろう会用の鉋と比べたらその差は歴然

もっとも、、、最近の人工乾燥材の樹では綺麗に仕上がらないが(笑)


長々と書いてるが、ようやく求めていた物を手に入れた


(ビジュアル的に嫌な方はココで画面を閉じてください)

実は道具でステンレス鋼(銀紙と言う)の包丁を持っていた

何に使うかと言うと丸柱、特に磨き丸太と言って皮を剥いだだけの柱

この柱の背割り部や表面の仕上げに丸い刃先がやり易い

大工道具は普通は刃先が直線
(鉋はかけた時に角の部分が残らないように、かすかにRを付けるが)

だが、、、あくまでも包丁

なので、この剣鉈(けんなた)が以前から欲しかった

鉈(なた)です

叉鬼山刀、「マタギナガサ」と言う

これは剣鉈と言っても秋田の阿仁、マタギの里

そのマタギが使う鉈、マタギでは「ナガサ」と呼ぶ

柄は樹でなく筒状になっている

何故か、、、樹を突っ込んで槍にするのだ

これがマタギが命を守る術である

刃は青鋼を鍛接してある

鍛ったのは阿仁町の「西根打刃物製作所」

先代の西根稔氏が急逝、

途絶える所だったのを弟弟子の西根登氏が受け継ぎ、

そして今ここに有る


基本大工道具として使う予定だが

山にも、、、包丁替わりでも良いと思っている

研げば復活するのが鋼の素晴らしさだと思う

・・・山に入る時、、、今年の熊騒動、この地も例外でない

護身用に持つと思うが

使用することが無いように祈っている

来た時は実際神棚に挙げ祈りました

しかし、、、不謹慎かも知れないが

見ているだけで何故か背筋もピンとくる

気が研ぎ澄まされていく

この何とも無骨でずっしり重いナガサに心引かれた


実は剣鉈は土佐が有名だ、造りも凝っている

だが何故かシンプルな物がいい

もう一つ、気になっているモノが有る

隣の新潟は三条の日野浦氏の剣鉈だ

こちらには是非直接伺って物を見てみたいと思う




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